【ついったに載せたもの】
静かに寝息を立てる幼い娘を見て、少し息をつく。
本来ならば、両親と暖かい家に暮らしていて良い年頃の子供なのだ。年の割にしっかりしていても、相応に幼気な姿を見る度、罪悪感に苛まれる。
…ああ、罪の意識を感じられる程、良心が残っていたのか。
「…お前はどうだ、ワイズ…?」
夜が、更ける。
*追記、ネタバレ的なアレが多いかもしれない
【ワイズ】
ワイズ・ランドレイ。メレインの実父。
グゼルの嘗ての親友であり、今は大国で賢者として高い地位に就き、グゼルを追う張本人。
ある目的のために妻を犠牲にし、娘を取り戻そうとしている。
【グゼル】
狂ってしまった嘗ての親友からその娘を救うために世界を敵に回したと言ってしまえば聞こえは良いけれど。
狂いいく友も、最後に愛した女性であるその妻が犠牲になることも、見ていながらに救えなかった。
そして流されるままにやってくる追手を倒し、出会う人々を騙し。
彼は己が決して善人で無いことを知っている。そんな己が幼い娘を愛することにも罪悪を感じている。
罪悪を感じることすらも、もう後ろめたい。
恐らくメレインがいなければ、とうに残される世界など見捨てて自ら命を絶っている。
本当はそんな人間。